培養エンジニアの独り言

細胞培養で自己実現できる世界を目指してます

コミケ同人誌の私的レビュー(C97)

冬コミが終わりましたね。

今回も良作揃いだった。 

個人創作の参考になるものもあったから、熱が冷めぬうちに私的レビューを書きたい。

 

YOMEYUME 3 建築は嫁の夢を見せるか(by YOMEYUME さん)

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前々回のC95から購入しているサークルさんの新刊

第1作を読んだ時から「凄い!」と思っていた作品で毎回楽しみにしている。

内容は作者自身の二次元嫁のための住宅を設計

作者の嫁への愛情を感じるが、何より驚くのが抽象的な愛情を見事に言語化し、

建築設計というアウトプットに落とし込んだ点にある。

また、全ての設計が理論上建造可能とのこと

二次元でありつつも、リアルクローズに近づける表現へのこだわりを感じる。

それにしても、バイオ分野で活動する自分の目には

建築分野が単なる理系の一分野とは異なるものとして映る。

ある建築家のインタビュー記事を読んだことがあるが、

伝統的な家づくりの手法を取り入れつつ、如何に現代的で、

如何に心地よい空間を作るか?など定量的な評価が難しい、現代アートのような話だった。

かと思えば、それらの設計は構造力学の知見から建造可能性が科学的に担保されていたりと

実学と思想が組み合わさることによって成立する分野といえる。

こういった表現はバイオや工学分野では見受けられない。

 

さらに付け加えるとすれば、作者は嫁たちが彼女達の選択と行動を通して行きついた世界の

全てを肯定することをモットーにし、実際の設計にもそれが反映されている。

何、このレベルの高い愛情表現。。。

この表現の姿勢には学ぶことがある。

自分はいつの日か培養技術をリアルクローズな存在にするため表現活動をしていると言って

過言ではない。

それは現在の生活を否定し、根本から塗り替えていく技術ではない。

あくまでも自分が作ってきた生活の美点も欠点も肯定し、

それにマッチする文脈やデザインで培養技術を実装していきたいと考えている。

読んだ後で新しい言語表現に気づかせてくれる本は良作だと感じている。

次回作も楽しみだ

 

 Ciqlo Vuoto 2019 Winter (by Ciqlo さん)

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アニメ「ゆるキャン」の同人誌

内容は本編の主人公たちが登場するキャンプ×ライフスタイル本

キャンプ術の紹介を軸としつつ、スパイスや調理器具を含む料理ネタ、

実際に販売されているスニーカーを含むファッションアイテムの紹介など

カルチャー誌の意味合いが強い。

似た形態の同人誌をコミケで幾つか目にするが、イラストのテイストと内容が最もマッチしているのが本作では(私的感想)。

今年の新作のヒントになりそう。

 

 

趣味で始める ギリシア哲学 (by 丸猫出版 さん)

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哲学入門書

文章が非常に平易で、情報が無駄なく整備されていて理解しやすい。

大抵学問系の入門書は情報整理を個人に委ねることが多いのだが。

 

一方で、哲学が成立した背景の理解を促す以上の意味が含まれている。

古代ギリシア当時の著名人たちの関係性から発生した

様々な事件やその影響を紐解くことで、現代を生きる自分たちにも通ずる視点を与えてくれる。

全ての背景は繋がっており、互いに相互作用することで更なる背景を作り出す。

今後、ルネサンスに至るまでの続編が出てくれることを期待

 

YAMA de sodatsu (By )

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シュール作品枠

サークル前を通りかかった時、表紙だけ見て買った作品

内容は田舎育ちの作者の記録だが、イラストのテイストもあってか一貫してシュールof シュール

なんかクセになる。

理解するのではなく、世界観を味わう系

気になる方は買って味わってみることをお勧めする。

 

 

さて、次回はどんな作品に出合えるのやら。

 

 

今年の自分の作品は

昨年は相方と共に挑戦をしてみたことで、様々な知見が溜まりった。

そして、今年も新刊に向けて動き始める。

「培養」という軸は一貫させつつ、それをどこまでリアルクローズない気で表現できるか、引き続き挑戦していこうとと思う。

次回コミケC98には何かしらアウトプットをしたい。