培養X年目の与太話

培養エンジニアの与太話

細胞培養してます。与太話を食って生きてます。

panpanya の世界が好き

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なんてこと無い話

 

ここ1年近くPanpanyaの短編を気に入ってリピート読みしている。

初めて知ったのは上野駅駅ナカ書店で見かけた時だった。

店頭のオススメ新刊コーナーにあったのを手に取って衝動買いした。

買ったのは2021年の新刊「魚社会」だった。

画風が気に入ったというか、コミティアで頒布されてる同人誌の作風に親近感を覚えて

 

読んでみたら個人的に好きなところドストレートだった。

言語で表現しづらい浮遊感というか、

ちゃんと物語としての起承転結はあるはずなのに、どこか落ち着きの無い着地感

要は考察の余地があるってやつで自分がのめり込む要素が揃っていた。

キャラクターデザインも今まで読んだ作品の中で最も単純なのに、

喜怒哀楽がちゃんと伝わってくる。

風景を細部まで書き込む作風はキャラクターの感情表現を支えているように思えるし、

世界観の土台としてドッシリと存在する印象だった。

その後、創作仲間に貸したらベタ褒めで返信された。

 

ネットで調べてみたら作者は雑誌「楽園」で連載をしていること、

コミティアでの同人活動を経て商業へ転身したことを知った。

やはり手に取った時の感覚は間違っていなかったのか。

 

そして一番気に入ったのは、生活の中の何てことのない部分に注目して

そこから話を展開していくことだ。

毎日食べている魚

道路標識

テレビの占い

普段の散歩道

全てが些細なこと、でも見方を変えれば違った世界が見えてくる。

そんなことを実感させてくれる作品だった。

 

 

他著作

おむすびの転がる町 | panpanya |本 | 通販 | Amazon

二匹目の金魚 | panpanya |本 | 通販 | Amazon

グヤバノ・ホリデー | panpanya |本 | 通販 | Amazon

動物たち | panpanya |本 | 通販 | Amazon

蟹に誘われて | panpanya |本 | 通販 | Amazon

枕魚 | panpanya |本 | 通販 | Amazon

足摺り水族館 | panpanya, 1月と7月 |本 | 通販 | Amazon

 

 

 

 

 

余談

そういや、こういう身近に潜む面白さみたいな話について

the band apartの原さんも言及してたな

www.youtube.com

あの時に嗅いだかもしれない

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マスクを着けて外出してるんだけど、

ティッシュで鼻かんだり水を飲んだりする時にマスクを外すと

マスクを着けたままでは感じ取れない匂いが入ってくる。

そんな時に思ったけど、この2年弱でマスクを着けてたから

感知できなかった匂いがどれだけあるだろう?

  • 通勤途中の街や通りの香り
  • 草花の青臭い香り
  • 冬の海の潮の香り
  • 外で着ているアウターの香り
  • 通りかかった飲食店の香り
  • 行ってみた美術館の部屋の香り
  • スーパーの特売品の香り

マスクをずっと着けてると、マスクの布についた微かな薬品臭に慣れてきて

これが住んでる世界の香り全てじゃないか、なんていつの間にか錯覚してたり。

あの時に感じ嗅いだかもしれない香りを集めた香水とかあったら欲しい。

 

そう遠くないうちにコロナ渦が納まってマスクを外すことになったら、

(そっか身近なところにこんな香りあったんだ)

みたいに妙に驚いている自分がいるんじゃないかと予想している。

海が巨大な生き物に見えた

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去年11月に引っ越してから、家から海への距離がグッと近くなった。

気が向いたときは自転車を走らせて浜辺を散歩したりしている。

冬でも浜辺まで行けばうっすらと潮の香りがする。

でも、あの潮の香りってなんだろう?

今まではミネラル分が鼻に着くのかと思ったが実際は何なのか?

実際の研究文献を引用してみると「硫化ジメチル」という微生物の代謝

放出される成分らしい。

 

scienceportal.jst.go.jp

 

微生物があの潮の香りを作っているとなると、手で掬った海水の中にも

膨大な微生物がいるってことで。

そうなると海が微生物の塊だなんて解釈もできるわけで。

 

そういえば、ヒトも含めた動物も体内には膨大な数の微生物がいる。

腸内細菌とか皮膚表面の常在菌とか、多種多様な微生物と共存している。

そんでもって重要なのが、体内の生態系が宿主である動物の健康維持にも

役立っていることも研究で分かっている事実だ。

 

生物って微生物を宿した存在なわけで、そうすると

無数の微生物を同じように宿している海も広い意味で生物と同じかもしれない。

昔からある何処からが生物で、何処までが生物なのか?

みたいな議論があるけど、案外海も生物って解釈しちゃっても良いんじゃないか?

そうすると、地球も海も山も動物も全部が地続きな存在になる。

途切れているようで繋がっていると再認識できた今日このごろ