培養X年目の与太話

培養、与太話

細胞培養と与太話で生きてます。

C91 サークル出展レポート

世界最大級の情報発信の場へ 

今回で2回目の参加となりましたコミケへの参加は、個人サークルとして出展になりました。夏は抽選に落ちてしまい委託参加だったので感無量でした。

夏に参加してから、コミケの情報発信源としての強さを感じ始めました。
単なる同人誌即売会で終わらないほどのパワーがこのイベントにはあります。

 

さて、我がサークル "Co-Lab"ですが夏と同様
かなりシュールなサークル構えをしておりました。(自分で言うのはアレか)
今回は新たにポスタースタンドを用意し、無駄にアピールしまくりました。

 

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お世話になっているハニュー氏にも協力頂き、科学コミュニケーションを取りつつ、薄い本を売りつつ、という具合で進みました。


印象的だったのはポスターを見た方々の多くが
「なにこれ!!??」と驚き半分、蔑み半分の目で立ち止まってくれたことです。

 

そんなこんなで反響を頂き、14時半には300部が完売しました。
本当に有難うございました。

なお、この戦果は海外の代替食糧団体 New Harvest に送りつけたらしいです。

 

 

 

さてさて、購入された方の反応は・・・

本日は1月2日。年を明けて落ち着いた人たちが、コミケ戦利品を漁る頃。 
Twitterで調べてみると、出てきました。結構レビューしてくれている人が。

 

 

 

 

単に凄いというツイートの他に、「技術的に難しそう」という意見も頂きました。
今回の薄い本を出した目的の一つに
「従来の培養方法だと食肉生産は無理と知ってもらう」ことがありました。
まずは一つの目的が達成されたと考えています。

 

 

 究極の言論・表現の自由の場として

 今年から本格参加してみて改めて感じたことは、
コミケは究極の言論・表現の自由の場」であるということでした。
かたちでは公共の場ではあるものの、実際は一部のコアな人種が集まる場でもあります。ネット世界の仲間意識に通ずる部分があるかと。

 

 

ある人の言葉をお借りすれば、
「半分開けていて、半分閉じている空間」と言えます。

 

 

そんな場であるからこそ、個人の自由な発想で自由な作風のコンテンツが販売されるのでしょう。「これだからコミケは止められない!!」とは本当のことのようです。

 

 

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最後に・・・・
買った科学系の薄い本で、最も秀逸だったのがこれでした。 

 

 

 それではまた。
今後も開発頑張るぞい!!

 

 

 

補足情報

 純肉(培養肉)についてはこのスライドが一番まとまっています。ご参考のほど。

山中先生の「絵を使うことの重要性」をコミケで活用した件

圧倒的説得力だ!!

科学の発展は常に世に公表されるべき。
更に言えば、「分かり易く」「興味深く」説明するべき。
様々な場所で同じようなことが言われてはいるものの、多くの研究紹介の場で効果的にその意義が伝えられていない様子が目立つ。 

 

はじめに|伝わるデザイン

 

www.recomtank.com

 

 

 

このあたりについては、山中先生も似たような意見を述べている。
ここの記事ではむしろ「絵を使うこと」「目を引かせること」に注目している。
更に当たり前のことだが、『絵と説明が一致していること』の重要性も改めて述べていた。

gendai.ismedia.jp

 

プレゼンをする機会は直近では無いけれど、これは試してみる価値はある。
公に近い場で研究発表が出来る場所、といえば・・・・・・。

 

 

とりあえず薄い本に使ってみた

というわけで早速こちらも実行に移しています。
どこかと言えばコミケ(C91)で。

あれですね。例の『純肉(培養食肉)食べてみた』本ですね。 

 

 

この冬の新刊は、既刊に比べ写真や3DCGで制作した説明図画を多く使用しています。
実際に本を手に取って見てから購入する方がほとんどなので、こういう掴みはあっても良いのでは?と思ったわけです。

 

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(細胞が繊維足場に接着する様子)

 

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(未来の純肉(培養食肉)工場イメージ)

 

 

上手く響いた・・・のかな??

コミケは視覚コンテンツが多く見られるため、なるべくなら絵を用いてアイキャッチできる頒布物が望ましいと思われます。そして今回の結果は・・・・

 

結果としては、先行頒布で持っていった100部が見事さばけました!
本当に有難うございました。
一時は爆余りするんじゃないかと思いましたが、終了まで1時間半を残し完売しました。

 

 

 

さてはて、3日目(本日12/31)はどうなることやら?
爆余りするなよ!!

はてなブログ新参者なので、自己紹介をば。

 

初めまして、Keitaです。はてなブログ新参者です。
このブログを見てくれているレアな方々に向けてまずは自己紹介をば。

 

 
僕はこういうヒト

僕は今、生体組織工学(再生医療系)の研究をしている傍ら
SCIGRAというサービス名で科学コンテンツコーディネーターをやらして頂いてます。
分かり易く説明すれば、「研究や技術の情報発信をお手伝いする仕事」ですね。

 

 

そんなことも関係し、1年半前からSeesaaブログの方で
科学CGについて情報報信を始めました。

 

sciencecg.seesaa.net

 

 

また、それとは別の活動としてShojinmeat Prject という
バイハッカー団体にて純肉(人工培養肉)のPR活動も行っています。

 

 

ここ最近の一番のPR活動といえば、2016年の夏と冬のコミケ(C90 & 91)での
『純肉(人工培養肉)作って食べてみた』の評論本を出したりしたことです。
この記事を書いている間も、コミケに向けた準備を着々と進めています。
一時的にネットがこんがり炎上しました。

 

 

 

なぜブログを乗り換えたのか?


さて、なんぜソコソコのアクセス数が稼げるようになった前ブログから
移ってきたかというと、以下の3つ理由がございます。どれも私事ですが。

  • 3DCGだけに限らず、様々な媒体の科学コンテンツを作ってみたかった。
    今までのブログは3DCGコンテンツのみに偏っていました。しかし最近では
    記事を書いたり、本を執筆したりと色々やる過程で研究や技術を発信する方法に対してもっと視野を広げると面白いのでは?という考えに至りました。
    その内簡単なスマホゲームでも作り始めるかもしれません。

  • Seesaaブログの記事を書く時の操作性が低い。はてなブログの方がよっぽど記事が書き易い。
  • Seesaaブログよりもページの見栄えが良い。

    Seeseaブログさんすいません(汗)。

 

 

 

このブログは何を発信するか??

 

このブログでは科学を軸に以下の5つを題材に情報発信していきます。

  • 3DCGを含む映像系コンテンツによる科学発信
  • VRなどの先端コンテンツと研究発信の上手い付き合い方
  • 一般の理系研究者に向けた科学コンテンツの使用または制作方法
  • 純肉の開発と社会実装に向けた情報発信
  • 研究・技術の社会実装に向けたストーリーの発信

 

これからよろしくお願いします。

 

 

 

その他の活動情報

  • 科学系ブロガー"ひろやんさん" の個人ブログ「SIG」にて記事を寄稿しています。

scienceinterestgadget.com

 

www.rikei-plus.com

 

血管断面の様子をイメージしてみた。

こんにちは。最近新しい映像コンテンツができたので、発表しようと思います。 皆さんは血管内部をどのように血液が流れるのか、をイメージしたことはありますか? 血液中には赤血球はもちろん、血小板やアルブミン蛋白など多数の成分が含まれています。 また心拍によって流れる量は規則的に増減します。 病院でよく見る心拍センサーはこれを応用して作っているのです。 個人的には血液の様子を映像で見れたら面白いと思っていました。 そんなわけで今回は、血液の流れを視覚的に表現するアニメーションを作ってみました。 今回は動作速度の都合により、血球成分を少な目に設定しましたが 実際はミッチミチに詰まっているはずです。それこそ奥行きが認識できない程に。 この映像の作り方を簡単に説明すると以下の感じです。 1.まずは血液成分の3Dモデルを用意します。 作業はBlenderのみで完結です。 red blood cell.png albumin3.png 背景として、血管内部のイメージ図も作ります。これもBlenderを使用しました。 kekkan.png 2.プログラミング言語のProcessingを用いて、規則的に血液成分が前面に迫ってくるアニメーションを作る。 この部分については、友人にやって貰いました。 特に難しかったのが、心拍音(フリー素材)にタイミングを合わせて血中成分が 迫ってくるようにした点です。これについては友人の技術力の賜物です。 さらに言えば、血液成分の動き方にランダム性が追加されている点は要注目ポイントです。 そろそろ自分で勉強した方が良いのかなぁ・・? ゆくゆくは友人の持っているマイコンマイクロコンピューター)を使って、聴診器から取り出してきた心拍音にリアルタイムに反応するコンテンツを作りたいと思っています。 ではでは。