培養X年目の与太話

培養、与太話

細胞培養と与太話で生きてます。

科学イラストレーションの情報源を探してみた。

こんにちは。 僕が普段からやっているサイエンスCGというものは、 広義では「科学イラストレーション」という括りになっています。 欧米では各大学に最低でも一人は科学・医学専門のイラストレーターが配属されたりしている 社会的に認知度の高い職業です。 一方で、日本では同じ職業の方についてほとんど聞いたことがありません。 そもそも情報源自体が存在するのでしょうか? そこで今回、日本で科学イラストレーションの情報源を探してまとめてみました。 とりあえずサイトベースに焦点を当てて調べています。 1.雅楽 雅楽堂.png 科学イラストレーション業界でもかなりの情報が揃っている個人サイトです。 特に重要だと感じた点は、 ・科学者がイラストを描く場合 ・科学者とイラストレーターが協力して描く場合 それぞれで必要な事項を言及している点です。 科学者とイラストレーター間の意識の差による、制作過程で起きうる問題点についても触れています。 ほとんどの研究者の方はイラスト制作の勝手を知る機会など、まずありませんが 依頼をする前に一度見ておくメリットは大です。 雅楽堂ホームページはこちら 2.日本サイエンスビジュアライゼーション研究会(以下JSSV) JSSV.png このサイトも雅楽堂と同様、専門イラストレーターの紹介をしていますが このサイトの特徴としては ・一種の組織として科学イラストレーション活動の運営している ・パワーポイントを使ったイラスト制作方法を掲載した書籍案内 ・「研究会」と言う名称なだけあって科学者のイラスト制作(委託含む)に対する意識調査の公開 といった点です。 以前「CG制作の相場」という話を記事にしたことがありましたが、僕が研究者の2D/3Dイラストに対する値段意識が異常なまでに低いことに愕然としたのも、ここでの調査結果を見た時でした。 JSSVのホームページはこちら このように科学系を専門に作られているイラストレーターやデザイナーさんは いらっしゃいましたが、まだまだ数が少ない印象でした。 もしかすると、どこかに埋もれてしまっている方がいる可能性もあります。 またどちらのサイトで紹介されているデザイナーさんも、 2Dで描かれる方が多く、自分のような3DCGで描く人間はまだ少数派のようにも感じます。僕は2D絵を描くのが死ぬほど苦手なので、2Dを描ける人の方が凄いと思いますが。 科学バックグラウンドが無い限り、なかなか取っつきにくい専門性ではありますが これから人材がどんどん増えていって欲しいものです。 ではでは。