【これもある意味テクニック??】改めて感じた視覚化による目標共有の意義
どうも、昼寝からの寝起きではありますが記事を書こうと思います。
僕は以前から「目標・ゴールを明確にする」という目的でScience CGの使用意義を語ってきました。
分かり易い状態で目標を具体的に表現できると、やはりモチベーションが上がりますからね。
今日はその発展バージョン、「仲間と目標を共有する」という意義に着目してみようと思います。
このことを考えるきっかけをくれたのは、「ニコニコ学会βのつくりかた」(江渡浩一郎・くとの フィルムアート社)という本です。この作中で運営サイドの高井浩志という方のインタビュー記事を読んでいたところ、次のような文面がありました。
(以下、書籍本文より引用 一部改編)
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(超会議のシンポジウムに向け)絵コンテには、"成功している時の会場の様子"が描かれています。
マニュアルでやり方を指示するのではなく、絵コンテに描かれている景色をみんなで見たい。
方法は安全さえ確保できれば任せるから自由に楽しくやろうよ、という方針にしたわけです。
教えに従って動くのではなく、イメージに近づくためにできることを探す。
この仕掛けはチームに一体感をもたらすことができたと思っています。
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(引用終了)
皆で実現したいことを明確な図で示してあげれば、そこに向かう道筋をチーム一体となって考えるようになった、という話です。
実際、人はゴールがイメージ出来ない状態から動き出すことに困難を感じ易いのは事実です。
それなら、見やすい形に落とし込んで行けば良い。そこをヒントに、できることを明確にしていく。
ゴールをビジュアル化することには、こんな意味があるんです。
実際、僕が所属する培養肉プロジェクト "Shojinmeat Project"でもこの手法は用いられていますが、これがビジュアルがあるのと無いのとでは全然違う。モチベーションが高まるという意味もありますね。
例えば、地上で培養肉を大量に生産するプロセスイメージを明確にしておけば、どんな技術が必要とされるかも自ずと見えてきます。今のところ、大きく分けて培養液大量生産ラインと大規模培養肉生産ラインの2つとなる予想しています。現在、本プロジェクトではそれらの実現に向けた具体的な研究開発が進行中です。
(Yuki Hanyu氏 制作)
屋外での大規模培養装置にて、オートメーションで培養スープを生産します。
あとはそれを使ってひたすら肉を培養&培養。
(Yuki Hanyu氏 制作)
(Yuki Hanyu氏 制作)
2203年あたりの実現を目標にしています。あわよくば僕が生きている間に実現したいですがね。
贅沢を言えば、動画があるともっとイメージが湧き易くなります。
如何でしょうか?
「ビジュアル化で目標・ゴールをイメージすることで、次の行動すらイメージが容易になる。」
考えてみれば至極当然な話かもしれませんが、実際にこれが実行されている実例は少ないのでは
ないでしょうか?(建設業界など、もとから設計図を作成する分野は別ですが)
皆さんもプロジェクトを進める際は試されてみては如何でしょうか?
3DCGを使わないとしても、絵コンテを描いて共有するだけでも違うはずです。
因みに僕は以前、ミクに培養肉を生産をさせる「培養ミク」なるものをイメージ図を作りました。
他のメンバーに見せたところ、「これは無い」と真顔で一蹴されました。
以上です。