実家に帰省した時のこと。
実家でくつろぎながら親と時事ネタを話した。
その中で出てきた「卵子再生技術の開発」で面白い議論になった。
早い話、何歳でも子供を授かることができる。
高齢出産が多くなり、見た目40代の女性が子供を抱えている姿を頻繁に目にするようになった近年では有意義な技術かもしれない。
一方、自分の親はこの技術への期待に対し懐疑的だった。
というのも、子供を授かるということは、その後に子育てのフェーズが待っているからだ。
事実、「産める年齢」と「子育てできる年齢」は全く違うらしい。
子育ては体力が要る。職場の諸先輩方の話を聞いていても同様の感じだ。
そんな話を聞いて、自分の保育園時代を思い出した。
当時、保育園を利用する人はマイナーだった。
(今では競争率が20倍を超える自治体もあるというのに。)
当時としては珍しく両親が共働きであったこともあり、
自分は生後半年で保育園に預けられた。
そこからほぼ6年、両親は自分を休むことなく毎日自転車の後ろカゴに乗せて送り迎えをすることになる。
保育園に送迎バスは無かったからだ。
オマケに毎週月曜日は昼寝に使う布団までを自転車で運ぶ必要があった。
当時の両親は自分の入園児に20代半ば、卒園児には30台前半
今の世間的には十分に若いと言われる世代だったものの、それでも疲労はあったという。
今は共働きだって増えているし、30代で初子育てを経験する人も多いのだから、余計に体力を削られるはずだ。
これらの事実を踏まえると、技術だけで「何歳でも子供が授かれる」と言うのは余りにも安直過ぎると分かる。
この前提だけは今の技術だけでは覆せない。
少なくとも不老不死のような究極の技術が実現されない限り
話の結論は、「むしろ福祉などの社会システムの問題で議論されるべき」だった。
母親が福祉に絡む仕事を長年していることもあり、納得感はあった。
真っ先に争点になるのは保育園の確保だろう、となった。
子供を預けられる保育園は認可、不認可の保育園など様々だが、やはりほとんどの自治体で圧倒的に場所、人が足りない。
しかしその保育園が最近、国策と自治体の政策がマッチしない問題が発生している。
今週になってニュースにもなった保育料の増額は親たちからすれば寝耳に水だろう・
むしろ自治体ではなくてスタートアップなどの民間会社が解決すべき問題などでは?