培養エンジニアの無駄話

笑える培養技術を創りたい

社内でScience VR検討会をやってみた! 「使い道」が重要という事実

3日ぶりの投稿です。 今回は昨日僕が所属する会社「インテグリカルチャー株式会社」 で行ったバーチャルリアリティー(以下VR)検討会の記録について書こうと思います。 メディアでも度々報道されていますが、VRは広告やアトラクションなど様々な範囲で 応用が期待されています。これから益々成長が期待されるメディアです。 かくいう僕らも3DCG制作を扱っているのもあり、VRの科学表現への仕様は非常に 興味がある分野です。 「現実世界なら体験できないことが体験できる」VRが、どのような方法で使用できるか 日々検証しています。 目的や予算に応じたグレードを!! そこで弊社代表の羽生が所持するヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)を借りて、 社内でVR体験会を開いてみました。使ったものは「ハコスコ」と「Oculus Rift」です。 s_DSC_0374.JPG s_DSC_0373.JPG なぜ2種類のデバイスを使っているかというと、 様々なグレードへのVR使用を意識しているからです。 というのも、Oculus RiftHMDの中でも画質が良いのが特徴ですが、 値段が¥10万程度と高額なのが現状です。 大学の研究室や個人で研究活動をされている方が使用するにはハードルが高くなります。 使うとしても企業が参加する展示会が主でしょう。 対してハコスコは¥1000程度で用意できてしまうので、スマホとVR対応動画さえあれば 直ぐにでも対応可能です。研究発表会やオープンキャンパスなどで使用する方法が想像できます。 また、動画のクオリティーも重要です。ゲーム等のハイエンドCGだとリアルさが求められる分、 どうしても制作費がかさむのが普通です。¥100万台は確実に達します。 しかしScience VRというのは、伝えたいもの(研究成果、ある分子、またはある機構)に フォーカスした動画になるので視界に入るもの全てをハイクオリティーに作る必要はありません。 動画の尺にもよりますが、¥10万台から制作ができます。 マウスの神経組織を覗いてみた! ちなみにこんなものを視聴しました。マウスの神経細胞です。 実際に体験してみて分かりましたが、バーチャルな空間内で神経細胞の繋がりを 見てみると実際に組織の中に入っていくような感覚になりました。 首を動かして視点を変えると、縦や横方向の細胞の繋がりも鮮明に分かります。 単純に教科書で組織の成り立ちを学ぶこともできますが、その中に没入して 行った方が位置関係が把握しやすいです。そして何より、記憶に残り易い!! ただし、今回は組織中の細胞群にフォーカスしたため、マクロな視点で組織の成り立ちを 見るのには向きません。今回の動画はミクロな視点で組織を見る時に役立ちそうです。 脳科学を専門にしているメンバーが作った動画。 神経細胞が無数に繋がっている様子は圧巻の極みでした。 s_DSC_0370.JPG VR動画を視聴する田中と代表の羽生。「画がシュール過ぎる」と他メンバーから突っ込みが入りました。 音声の方はOculusでヘッドフォン、ハコスコの方はイヤホンで対応しています。 s_DSC_0371.JPG 上を眺めたり・・・・ s_DSC_0372.JPG 下を眺めたり・・・・  視点を変えれば見えるものも変わる。 「体験する」という点を満たすうえで重要な要素です。 Science VRは「如何にして使うか?」が最も重要 今回の体験会はあくまでも試作・検証が目的でした。 VR動画は「つくるだけ」ならば、最早ハイレベルな技術は必要ありません。 VR対応の家庭用PCがあれば、十分に作れてしまいます。 (アミューズメント施設のアトラクションのレベルになれば話は別ですが) 一方で、VRの一番の問題は「如何にして使うか??」という部分だと改めて実感した のも事実です。この点は最も議論を重ねなくてはならないでしょう。 ただ見せるだけでも面白いですが、それでは単純に「凄い!面白い!」だけで 終わってしまいます。「研究を伝える」という目的が達成されないことに成りかねません。 僕らは現時点でもVR動画制作案件も扱っていますが、 「何を目的としたコンテンツとして提供するか?」 については、まだまだ勉強・検証ばかりの日々です。 科学を伝える媒体としてのVRの可能性は、VR業界全体でもまだ開発途上なのです。 その反面「可能性を追求する」ことに対し、研究者である僕らの心は昂ぶっています。 また進捗ができましたら報告しようと思います。 それでは!